放送大学をやってる労務者の日記

放送大学の科目履修生からはじめてついに全科履修生になった労務者の記録です

放送大学の全科履修生に合格した

今日通知が届いていた

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この合格通知書、学費の払込用紙と一体化した書式が潔い。合格です、つきましては金を払え、みたいな。


この用紙が届いたということは、先日書類を取り寄せて行った編入手続きが無事完了したということだ。ひたすら煩雑な紙ベースの事務作業だったがやり直しもなく一発で完了したのは実によかった。
あとは金を払えば放送大学の正規の学生となるわけだ。やるべし。

研究・学習環境のモバイル化 2022年9月版

ここでモバイル化といっているのは、研究・学習をする環境をPCと紙媒体からモバイルデバイス中心に移していくことだ。これを意識的に、体系的に実験して改善を続けていく。定期的に環境の構成を見直すためにこれを書いている。


環境とワークフローの変遷


これまでの自分の研究・学習環境の変遷を振り返ると、
- 紙媒体で読み、ドラフト書き、PCで清書、出力
- 紙媒体とPCで読み、PCと紙媒体でドラフト書き、PCで清書、出力
- 紙媒体、PC、iPadで読み、メモ取り、ドラフト作成、PCで清書、出力
- 紙媒体、PC、大型スマートフォンで読み、メモ取り、PCでドラフト作成、清書、出力

と移り変わってきた。
成果物は論文であったり、本であったり、エッセイであったりして、それらを作るワークフローの最後にはいつもPCがある。成果物の提出版を作るためにはMicrosoft Wordがどうしても必要だったからだ。
最近ではLinuxディストリビューションLibreOfficeでワークフローを完結させる実験もした。研究・学習環境で特定のベンダ依存(vendor lock-in)を解消するためだ。これについては機会を改めて考えてみたい。

これからはスマートフォンを中心に読み書きのワークフローを組んでいこうと思って実験している。

1. 文献の管理
2. 文献を読む
3. メモを取る
4. 成果物のドラフトを作成する
5. 成果物の提出版を作成する
6. 成果物を提出する


このワークフローのうち、1-5をスマートフォンとPCの間を行ったり来たりしながら成果物を仕上げていくイメージだ。
バイスiPhoneUbuntu(というかXubuntu)を入れたPCがメインで、AndroidスマートフォンWindows PCをサブにしている。


使うアプリ

文献の管理にはZoteroを使っている。iOSのアプリがあるのはありがたい。

PDF化された文献を読むにはPCではOkular、iPhone ではiAnnotate を使っている。

メモを取るときはiPhone ではMicrosoft Office を使っている。最初はプレーンテキストファイルやMarkdown も検討したが、雑に埋め込むことのできるデータの種類を多くしたいと思い、docx 形式にした。OneDrive に全部突っ込んでおけば全文検索ができる。

PCでメモを取り成果物のドラフトをするにはLibreOfficeでデフォルトのファイル形式をdocxに変更して使っている。文書を共有する相手がMicrosoft Wordを使っていると想定してファイル形式を決めた。

教科書や論文を読むときはブラウザから読む。いまはOxford Handbook のシリーズを読んで勉強している。

 

 

 

 

放送大学全科履修生の編入手続き書類を送った

放送大学全科履修生の編入手続きをするため、出身大学に放送大学<様式3>を記入依頼していたものがようやく届いたので、この日曜に郵便局に行って簡易書留で送ってきた。
近年これほど面倒くさい紙ベースの事務手続きをやったことがなかった。ああ面倒くさいがやっと終わったか。放送大学は授業をネット配信して試験もネットに移行しているのに、なぜ学籍関係の手続きだけがいまだに昭和のままなのか。いい加減にしていほしい。
あらゆる学籍関連手続きがすべてネットで完結できるようになってほしい。学費もクレジットカードで払えるようにしてほしい。

放送大学全科履修生の編入手続き書類を集める

放送大学全科履修生として編入学をするために、放送大学で指定されている<様式3>というものを母校で記入してもらわなくてはいけなくなった。四年制大学を卒業しましたよ、これだけの単位を取得していますよ、ということを証明するための書類だ。

問題は、これは放送大学の独自様式ということ。出身大学にそのまま送ったからといって、無条件で記入してもらえるとは限らない。
というわけで、母校の証明書類取扱窓口に電話して詳細を確認する必要があった。尋ねてみると、先方も慣れたもので放送大学の独自様式の事は知っていたので、送れば記入してもらえることになった。

この手続きを始めてみると、紙ベースで事務手続きをすること自体がとてもひさしぶりなことに気づいた。そしてかなり手間取った。あと郵送するのに料金がかかった。日本の大学はなぜこれほど学籍証明関連の手続きが紙ベースのままなのか。手続き自体は無料でやってもらえるので、そのあたりは文句を言えた筋ではない。

それから、学籍関係の書類には、請求者本人は閲覧改竄できないように書類を封筒に入れて厳封するオプションがあり、請求時にこれが必要かどうか発行元に尋ねられることがある。放送大学全科履修生編入手続の場合、厳封は不要だ。放送大学のサイトには厳封の要否が書いていないので電話して聞いてみたら、むしろ封筒に入っていたら出して送ってくださいと言われた。

夏の読書 - Delphi Classicsで英米小説を大量に読む

英米文学で古典を読もうとしたときに、真っ先に思いつくのはPenguin Classicsだった。老舗の出版社で種類も多く、テキストの信頼性も高いと思っていたので。でもパブリック・ドメインで読めるテキストを買うにしては、ちょっとお高い。紙の本で買おうとすると、日本ではそう簡単に欲しいタイトルが手に入るものではない。Project Gutenbergやarchive.orgに行けば無限に英語の本が読めることは知っていたけれど、いざやってみると長続きしない。なんというか、生のデータをポンと渡されても、コンテクストがわかっているのか、ちゃんと読めているのか確信がない。データの質もファイルによってまちまちなので、ストレスがある。そういうところが長続きしない理由だったと思う。

もっとお手軽に、20世紀の英米文学も、すぐに、大量にサクサク読めるものがないかなと思って探していたところ、Delphi Classicsという出版社の電子書籍を見つけて、リピート購入するようになった。

Delphi Classicsは、パブリック・ドメインになった英米文学を中心に、作家の電子版全集をたくさん出している電子書籍の専業出版社で、イギリスに本社があるらしい。Apple Booksのストアで本を検索しているときにその存在を初めて知った。

今はセールをやっていて、Adventure、Thrillers、Fantasy and Sci-Fiのジャンルで本を1点買うと、もう1点が無料になる。今日はレイモンド・チャンドラーダシール・ハメットの全集をサイトから買ってみた。2点で価格は$2.99だった。安い。さっそくチャンドラーのThe Big Sleepから読んでいる。面白い。

すでにパブリック・ドメインになっていて、読もうと思えば無料で読めるコンテンツにお金を払って買うことにどれほどの意味があるだろうか。最初はそんなふうに思っていたが、買ってみて、これはいいものだ、お金を出すだけの付加価値がると自分は思った。

まず、編集がそれなりにしっかりしている。学問的にどれだけ厳密な校定をやっているか、自分は英米文学が専門ではないのでよくわからない。たんに作品を読んでみたい側の人間として言うと、テキストが読みやすい。安心して読める。それから、各作品の冒頭にそれなりに丁寧が解説がついている(小説のネタバレを含んでいるので、自分は本編を読み終わった後に読むことにしている)。さらに、作家の肖像や、ゆかりの地の写真など、参考となる画像が入っている。専門的な作家研究の原典としては使えないかもしれないけれど、初心者にはとても優しい本づくりをしていると思う。パブリック・ドメインのテキストをこのクオリティに仕立ててくれるならお金を払ってもいいと自分は思うほうだ。編集は確かに付加価値なんだなと思う。

それから、全集がポケットに入っているというのは気分がいい。今すぐには買った作家のテキストを全部は読まないかもしれないけれど、いつか読むかもしれない。電子書籍での積ん読だ。持っていれば、読んで新しい発見をする可能性がある。持っていなければその可能性はゼロだ。とりあえず代表作を読んでみて、あとはさらに興味がわけば、という程度の心持で全集を持っていられるのは心強い。紙の本だと、全集は保管スペースを圧迫してしまうので、買うのは大きな決断になるけれども、電子書籍でそういう心配をする必要はない。

Delphi Classicsは一度電子書籍を購入すると、epubでもKindleのmobiでもダウンロードできるようになっており、データにはDRMがかかっていない。なので特定のデバイスやアプリに縛られず読み続けられる。自分はepubiCloudに置いてiPhoneのBooksアプリで読んでいる。iPhoneで読むとわからない単語の辞書が引きやすいのでいまのところ不満はない。(紙の辞書を頑張って引かなくても単語の意味がすぐにわかる。これはいまとなっては当たり前の体験だけれど、一昔前はそうではなかったことを思い出す。iPhoneでわからない単語を調べながら読むと圧倒的に早いので、自分のように英語のレベルが高くなくても読書体験に没入できる。辞書を引くために読書を中断するのは大きなストレスだったのだと今になって気づく。)

それからなんといってもDelphi Booksの全集ものはどれも価格が安い(せいぜい2ドルから6ドル)ので、買って失敗してもあきらめがつく。なのでいろいろな作家へ積極的に手を出そうと思えるようになった。興味の赴くままに広く浅く読んでみたい。

放送大学全科履修生の編入学手続きについて

出すべき書類が人によって違うし、放送大学の定めた様式によってしか手続きはできないことがわかったので、メモしておく。
自己判断で出身学校から普通にその学校の書式を請求して放送大学に提出しても、手続きに使えず完全に無駄になってしまうので注意。
たとえば、4年制大学を卒業済で、放送大学の2−3年度に編入したい場合は、卒業した大学の書式で「卒業証明書」をもらってきて放送大学に送っても、受け付けてくれない。
放送大学の指定様式<3>でしか手続きはできない。

既修得単位の認定も、同じ指定様式<3>で行う。つまり、
4年制大学を卒業して、既修得単位の認定を受けて、2−3年度に編入を希望する場合は、指定様式<3>の1点だけを提出すればいい。
出身大学指定の「卒業証明書」や「単位認定証明書」は使えないことに注意。

提出する書類は放送大学の独自様式なので、出身大学の書類発行システムでは即時発行できない。出身大学の担当者がデータ入力、または記入をする時間を見込んでおかなくてはならないので、手続きに時間がかかることに注意。また、この手続きに費用がかかるかどうかも出身大学に確認しなくてはいけない。
というわけで余裕を持って手続きを進める必要がある。


手続きの概要はこちらにまとめられている
www.ouj.ac.jp

室町時代の社会 メモ

室町時代の村落の様子から当時の社会全体を考察


高野山紀伊国名手荘
検地の記録、広さ、田地の種別(上中下田)、地主、作人を記載、税金を計算
米と銭(段別公事銭)で税を取る

 

地主:○○殿 (とのばら)、一般の農民ではない、在地領主(武士的な存在?)
作人:自立した農民(自立農、自分で種籾を用意して自力で農業経営ができる階層)であり、納税の責任者

 

 

荘園経営の形態
荘園領主高野山>地主(在地の武士団)>作人(上層農民)>それ以外の者(「下人」)
作人が高野山に納税し、荘園領主高野山が地主に分配する
地主の師弟が高野山の意思決定を行う階層(小衆会 しょうしゅうえ)に入り込んでいる
検注(検地)を行うのは、自分たちの利益を確定するため

 

 

一揆と惣村
作人と地主の緊張関係
力を蓄えていく作人に対抗するために地主は荘園領主の権威を借りて、自分たちに税を配分する
これは自立した農民たちが力をつけてきたためと考えられる


守護大名>地主>作人


九条家和泉国日根野荘(大阪府泉佐野市)

関白も務めた位の高い貴族が田舎にやってきて税を払えといっても、サービスをしてやるという概念がない
税金取るだけで何もしないやつになってしまっている

 

番頭(有力な農民、半分武士)>本百姓(自立農、惣村のメンバー)>脇百姓(自立農、惣村のメンバー)>下人(惣村のメンバーでない)

 

たくさんの異なる権力から重複して税を取られる農民→統一、整合的な権力があったほうがよいという期待が出てくる→惣村の生き残り戦略
寺院勢力、守護大名土豪(顔役的な武士)